もしも運転中に地震が起きたときは?
1.路肩に車を停止させる
クルマを運転中に地震を感じたら、焦らないことが大事。
間違っても「急ブレーキ、急ハンドル、急発進」をしてはいけない。
この「3つの急なこと」をすると、事故になる可能性がある。
地震を感じたら、まずはゆっくりスピードを落とす。
そして「ハザートランプ」を点滅させながら、道路の左側に停止する。
2.情報収集をする
クルマを停止させたら、揺れがおさまるのを車内で待つ。
このとき外へ飛び出すと、揺れによって転倒したりする可能性がある。
なので、外へ出るときは揺れがおさまってからのほうがいい。
車内で待ってる間は、ラジオやニュースなどで情報収集をしよう。
津波や余震、道路状況などを知ることで、何に注意すべきか分かる。
3.クルマを置いて避難する
やむを得ずクルマを置いていく場合は、道路外に駐車するのが理想だ。
それが無理であれば、道路の左側に寄せて駐車する。
ただしクルマを置いていく際、注意することがある。
・鍵をつけっぱなしにする
・窓は閉めておく
・ドアのロックをしない
・連絡先のメモを残しておく(あとで連絡が来る)
・貴重品を持っていく
クルマで避難したほうがいいのか?
クルマの避難は控えたほうがいいと言われている。
救急車や消防車などの緊急車両の通行の妨げになるからだ。
そのほかに、様々な障害にもぶつかる。
1位:クルマの渋滞(34%)
2位:道路の被害やがれきなど(17%)
3位:自宅・建物内の散乱した家具や生活用品など(7%)
最も多いのがクルマの渋滞だ。
渋滞に巻き込まれると、身動きが取れなくなる。
その間に津波に襲われる可能性もある。
けれど、クルマで避難したから助かった人もいる。
ケガや病気で歩くことすら困難な人、足腰の不自由な高齢者の人、赤ちゃんや子供が多い家族など。
そのときの状況次第で、クルマを使って避難したほうが良い人もいるのだ。
なので、クルマの避難は必ず避けたほうがいいとは言えない。
最終的にはケースバイケースの判断となる。
車両保険は使えるの?
地震が原因でクルマに被害を受けた場合、一般的に車両保険は使えない。
被害を受けるクルマの数が多すぎて、保険会社では負担しきれないからだ。
地震が起きると、様々な災害が発生する。
建物が壊れたり、火災だったり、土砂崩れだったり、津波など。
このような災害でクルマが壊れたり、廃車になったりすることが非常に多い。
例えば、東日本大震災で被害を受けたクルマの数は約24万台。(岩手、宮城、福島の3県)
当然だが、保険会社が被害を受けた全員を補償するのは無理だ。
補償すれば、破産する。
だから、車両保険は地震が原因だと使えない仕組みになっている。
車中泊の生活はどうなの?
注意しないと、命を落とすかもしれない。
なぜならエコノミークラス症候群を発症する可能性があるからだ。
エコノミークラス症候群とは、長い時間同じ姿勢で過ごすことで血流が悪くなり、血栓(血の塊)ができてしまうという症状のこと。
急に呼吸困難になったり、ショックを起こしたりする。
最悪の場合、命を落としてしまうほどの怖ろしい病気だ。
車中泊は狭い車内の生活なので、同じ体制を取り続けてしまう。
それが原因で、エコノミ-クラス症候群を発症するのだ。
実際に熊本地震のとき、多くの人がエコノミ-クラス症候群を発症した。
なかには命を落とした方もいる。
「自分は大丈夫!」と安易に考えてはいけない。
エコノミ-クラス症候群は誰にでも発症する病気だから。